将棋プロとAI将棋が対戦する電王戦は、今回で一区切りと

なります。

当初の目的、AIと人間の関係を将棋から模索した結果とし、

共生の方向で一定の結論が出ました。

 

今回の将棋プロの代表である、佐藤叡王はプロ将棋最高峰

のタイトルである名人位を保持しています。

若さ勢いと合わせて、現状の将棋プロの中で、最強です。

 

一方のAI将棋の代表PONANZAは、昨年に続き、AI将棋代表

決定戦を勝ち抜きました。

攻守のバランスが取れており、AI将棋の中では、最強ソフト

の一つといえます。

将棋プロとAI将棋の現状

将棋プロとAI将棋が電王戦と称して、対戦方式を変えながら、

今年で7年目となります。

本年度の対局で、将棋プロが勝つと考えているのは、少数派

です。

 

現状の将棋プロとAI将棋の対局は、単純に対局するとAI将棋

が普通に勝つため、3つの制約のもと行われます。

 

・AI将棋の動作環境を比較的高性能なデスクトップPCに制約

・対局前3ヶ月間、プロ棋士に対局環境を提供し、AI将棋

ソフトは変更不可

・上記に絡みAI将棋ソフト側は、戦法と差し手を選択式とし、

必ずしも最善手を指していない

 

上記ハンデを前提として、対局として成立させている状況に

あります。

ある意味、興業を優先し、最終決着を意図的に引き延ばして

きた経緯があります。

 

一方、今回の対局においては、将棋プロも一番大切なタイトル

(名人位)防衛戦と、日程がかぶっています。

佐藤叡王は一切弁明していませんが、両対局の準備を並列する

ことは不可能です。

人間とAIの共生

将棋プロとAI将棋の対局において、当初は局面が絞られる終盤

戦はAI将棋が有利で、局面が複雑化して指し手の候補が広い、

中盤は人間有利と思われていました。

 

現実には、中盤戦こそAI将棋が最も力を発揮しやすいことが、

分ってきました。

これは、条件が限られた前提では、AIは人間と互していくのに

十分な能力があることを、証明することとなりました。

 

2017年の正月に、将棋より複雑である囲碁においても、

世界(中国、韓国、台湾、日本)トッププロがネット対局に

おいて、AI囲碁に60連敗しました。

AIの可能性を、より裏付けることとなりました。

電王戦に期待すること

今回で電王戦も一区切りということで、佐藤叡王にはハンデ

を生かす作戦では無く、堂々と戦っていただきたいです。

佐藤叡王は攻守のバランスが取れ、将棋プロの代表として

最もふさわしい方だと思います。

 

勝敗を抜きにして、人間のポテンシャルを示していただき

たいです。

また、対局を通じて、人間とAIの共生のあり方のヒントが

得られることを期待します。

まとめ

佐藤叡王にはハンデを生かす作戦では無く、堂々と戦って

いただきくことを期待していました。

実際は仲間と協力した研究で、序盤で悪くならないように

するのが精一杯でした。

 

中盤以降は、徐々にAI将棋が優位を築き、その差を徐々に

広げていくという、予想通りの展開となりました。

佐藤叡王には、気分を切り替えて、名人防衛を目指して

いただきたいです。

 

名人戦は7番勝負です。

本対局からわずか5日後の名人戦第1局、佐藤叡王は

普段あり得ない見落としで、敗れました。

 

条件が限られた前提では、AIは人間と共生していくのに

十分な能力があることを、あらためて証明されました。

今後、あらゆる場面でAIが、存在感を示してくることが

想定されます。

人間とAIの共生の形を模索することが、続くことになり

そうですね。

 

プロの観戦記がアップされました。

一読に値する内容だと考えます。